「いつか脱サラして、起業したい」
そう思っている人も多いのではないでしょうか？脱サラしたいと思っても、具体的にどんな事業で起業するのかは決められていない人は少なくありません。どんな事業をするかによって、初期費用や収益が発生するまでの時間などが大きく変わります。
本記事では
- 脱サラ起業したい人の割合
- 仕事選びのコツ
- 成功しやすい事業の特徴3つ
- 起業のリスクと対処法
- おすすめの仕事ランキング25選
などについて解説します。
脱サラ起業したい人の割合と起業したい理由は？
会社員を辞めて起業したい人はどのくらいいるのでしょうか？また、理由はどのようなものがあるのでしょうか？日本政策金融公庫の「2022年度の起業に関する調査」をもとに解説します。
起業に興味がある人は約15％
調査によると、起業に関心があると回答した人は全体の15.2％にとどまります。これは、すでに起業している人や副業として起業活動をしている人を含めても、全体の一部分に過ぎません。一方で、77.3％の人々は起業に関心がないと答えています。
起業したい人は20～40代に多い
起業への関心は年齢層によって大きく異なります。特に、29歳以下の若年層では約27.2％が起業に関心を持っており、これは30代（23.0％）、40代（25.1％）と比較しても高い割合です。
50代以降では関心が大幅に減少し、60代ではわずか8.1％となっています。このデータは、若い世代ほど新しい挑戦に対する意欲が高いことを示しており、特に20代から40代の間で起業への関心が高まっていることが分かります。
起業したい理由は「収入を増やしたい」「自由に仕事がしたい」が最多
起業を目指す人々のモチベーションには、経済的な理由が大きく影響しています。「収入を増やしたい」という理由が56.9％と最も多く、次に「自由に仕事がしたい」と答えた人が42.8％でした。3位に「自由に使える収入が欲しい」が入っていることからもお金の課題感から起業を考えるようになっていることが伺えます。
また、自分の時間や場所を選んで仕事ができる自由や、自分のアイディアやスキルを活かしたいという願望も起業を志す大きな動機となっています。これらの理由から、多くの人々が経済的な自立だけでなく、仕事における自由度や自己実現を求めて起業の道を選択していることが伺えます。
一方で、「定年後も働ける」など将来を安定して過ごすための選択肢として起業したいと考える人がいます。特に30代以上ではその傾向が顕著でした。
脱サラ起業での仕事選びのコツ
脱サラ起業を成功させるためには、何よりも適切な仕事を選ぶことが重要です。以下では、成功への道を切り開くための仕事選びのコツを詳しく解説します。
自分の性格やライフスタイル
起業後の働き方は自由に選べます。選択肢が多くあるために選べない方もいるかもしれません。そのため、まずは自分の生活やライフスタイルからどのような働き方をしたいのかを考えてみましょう。
例えば、チームで仕事をしたいと思っている人はオフィスで働く職種を選ぶとよいでしょう。また、場所に縛られずに働きたい人はリモートワークが可能な職種を選びましょう。家庭の事情で在宅が必須の方も少なくありませんので、個々の事情に合わせて選択します。
集客のしやすさ
事業の安定性は、ユーザーのニーズの度合いで変わってきます。ニーズが高く、需要が続く事業の場合はコンスタントに新規集客ができ、リピートも見込めます。一方で、ニッチな事業であれば、ニーズは小さくなってしまい、集客の難易度は上がります。
初めて起業する人が最初からうまくいくことはほとんどなく、事業が安定して軌道に乗るようになるまでには時間がかかります。しかし、集客がしやすい事業であれば、安定的に売上が立つため、広告費に再投資することで、さらに集客がしやすくなります。事業を選ぶ際には、集客のしやすさに注意してみましょう。
成功するビジネスの鍵は、需要の高いサービスや商品を提供することです。集客が容易な業種は、初期段階での成長が期待でき、安定した収益にもつながります。そのため、市場のニーズを理解し、ターゲットとなる顧客層が明確なビジネスを選ぶことが肝心です。また、マーケティング戦略を事前に計画し、実行可能なビジネスモデルを考えることが成功につながります。
どれだけの競合がいるのか
競合がどれくらいいるかは起業の成功に影響します。競合が多い分野では需要があるが、顧客の選択肢が多いです。一方で競合が少ない分野はライバルが少なく選ばれやすいですが、需要も少ない可能性があります。
競合調査を通して、需要のある分野なのか、競合と戦いやすい市場なのかなどを分析します。分析をすることで、他社との違いや自社のポジションなどを確立させていくことができます。
また、現時点では規模の小さい分野でも、将来的に競合が増えるような見込みのある市場を見つけることができれば、先駆者として有利になる可能性があります。
安定した収入が見込めるのか
競合だけでなく、市場の調査も重要です。候補となる事業の需要がどれくらいあるのかを調べます。顧客となるターゲットを考えたときに、自分のビジネスの需要は将来的にあるのかを考えます。もちろん、100％予想することはできません。しかし、向こう3年、5年はイメージできるかもしれません。
需要を自分なりに考えてみたら、商工会議所やコンサルタントなどの専門家に検討した需要予測を相談してみましょう。自分では思いつかなかった視点でアドバイスをしてもらいましょう。思いもかけないニーズを発見したり、ニーズが予想よりも高くないことがわかったりと計画に具体性が出せます。
補助金・助成金などを活用できるか
脱サラ起業の際に原価のかからない仕事があります。例えば、Webライターやプログラマーなどが該当します。一方で、実店舗や事務所が必要なビジネスの場合は什器、設備の設備投資が必要になります。
これらの初期投資に対して、補助金や助成金を活用できれば、開業直後の顧客がついていない状態でも、財務リスクを抑えられるでしょう。日本政策金融公庫や市区町村の商工会議所などで相談することができます。
脱サラ起業で成功しやすい事業の特徴3つ
起業が成功しやすいビジネスの特徴をご紹介します。
少ない初期費用で始められる
初めて脱サラ起業するときには、初期費用が少ない、もしくはかからない事業をすることで、リスクを最小限に抑える事ができます。初期費用に大きなお金を投入することが悪いわけではありませんが、うまくいくかどうかはやってみないとわからないものです。
低コストで始められるビジネスモデルの場合は、売上に対する経費が少ないため、利益として残しやすいです。堀江貴文（ホリエモン）が提唱する儲かるビジネスの原則の1つ目は「小資本で始めることができる」こととしています。
固定費がかからない、少ない
家賃や仕入れ、人件費など毎月一定の金額がかかる費用がありますが、固定費がかからない、もしくは少ないことも成功しやすい事業の特徴の一つです。在庫を持つビジネスも同様に固定費がかかるビジネスと言えます。
例えば、実店舗を持つビジネスと自宅のデスクだけで完結するビジネスであれば、売上の差はあれど、固定費が少なく、事業が安定しやすいのは後者と言えるでしょう。
自宅で開業する場合は、バーチャルオフィス
を用いてプライバシーを確保する事も可能です。
定期的に収入が入ってくる
ビジネス関係なく、プライベートで普段から支払っているものがあるかもしれません。家賃やAmazonプライム、Wi-Fiなどが当てはまるでしょう。これらは契約している限り毎月同じ金額が売上として発生するビジネスモデルです。
このようなビジネスの場合、契約件数に応じて今後の売上予測が立てやすくなり、ビジネスが安定します。
注意が必要なポイントとして、定期的な収入が見込めるビジネスでも「少ない初期費用で始められる」に該当しない場合があります。例えば、スポーツジムでは会員は毎月会費を支払いますが、設備の購入のため、初期費用がかかります。
脱サラ起業のリスク
脱サラして起業することで、会社員のときよりも収入が見込めたり、自分で人間関係を選べたり、好きな場所で働けたりといったメリットがありますが、リスクもあります。ここでは脱サラ起業のリスクを解説します。
安定収入を失う
会社員として勤務しているときには毎月給料として収入があります。しかし、起業すれば、働けば働いただけ稼げると言っても、働くためにはお客さんを見つけて、サービスを提供する必要があり、お客さんが見つからなければ、収入は減っていきます。安定的な給料を得られくなることが起業の大きなリスクです。
ビジネスが安定するまでは収入は不安定になりがちで、生活がぎりぎりになる場合もあります。経済的な不安定さは精神的なプレッシャーにもなります。それでも、安定した収入を失うことよりも脱サラによるメリットのほうが大きいと感じたのであれば、行動のチャンスです。
脱サラには退職の申し出が必須です。円満に退職できる人間関係であればよいですが、難しい環境であれば、退職代行を使うことをおすすめします。
社会的信用がなくなる
脱サラ起業すると、安定した収入だけでなく、社会的な信用も失います。社会的な信用が低いと、住宅ローンや引っ越しの審査などに通過しにくくなります。毎月収入が安定している会社員であれば、銀行等の貸付けをしている側の心理としても貸しやすいことが予想されます。一方で、フリーランスや個人事業主は収入が上下しやすいため、見極めが難しいとされています。
ある程度の売上規模のビジネスをしている社長でも、法人名義なら賃貸物件の契約時に審査を通過できるのに、個人名義だと通らないということがあるようです。
なお、会社員ではないことで、世間体が良くない場合があります。結婚を考えている相手がいるときには、相手のご両親から反対される可能性があります。
脱サラ起業のリスクへの対処法
脱サラして起業する際には、多くのリスクが伴いますが、適切な準備をすることでリスクを軽減することが可能です。特に、以下の二つの対処法は、起業の成功率を高めるポイントになります。
いきなり脱サラせず、副業から始める
脱サラの大きなリスクは収入が不安定になることでした。そのリスクは副業から始めることで解消されます。副業なら、会社員として安定した収入を得ながら、事業を始められるため、事業の初期の収入が安定しない時期を会社員の給料で賄うことができ、安心して事業に取り組むことができます。
始めやすい副業としてよく紹介されるのは、デザイナーや動画編集者、ライターなどの個人のスキルで仕事を取る方法です。仕事を取る際には、クラウドソーシングサイトを利用すると比較的簡単に仕事を獲得できます。
経験者・専門家から情報収集する
起業は、自分一人の力だけでは限界があります。「早く行きたければ一人で行け、遠くへ行きたければみんなで行け」というアフリカのことわざがあります。一人でビジネスを進めるときはスピード感をもって取り組めます。
しかしながら、成功までの道のりを最短経路で進めるかというとそうでもありません。自身の知識や調べた情報だけでは回り道をしてしまう可能性があります。
最短経路で進むためには起業家やビジネスの専門家、税理士など、異なる分野のプロフェッショナルから積極的に情報を収集することが重要です。過去の失敗や成功から得た貴重な知識を提供してくれるため、計画の盲点を発見し、修正することができます。
脱サラ起業の失敗を回避する方法
脱サラ起業の失敗は、価値観によって様々です。ただ、収入が途絶えずに生き残り続けることはどんな価値観でも共通することではないでしょうか。ここでは生活費以上の収入を得られるかどうかが「失敗」の基準として、失敗を回避する方法を解説します。
資金調達の不足解消には助成金・補助金を使う
資金調達の不足を解消するために助成金や補助金を活用することができます。日本では、起業を支援するための様々な助成金や補助金が用意されています。ここでは、具体的な助成金や補助金の例を挙げて解説します。
中小企業庁の「新規開業資金」
この補助金は、新たにビジネスを始める個人や法人を対象に、創業に必要な経費の一部を支援するものです。創業限度額が多く、返済期間が長いのが特徴です。融資限度額は設備投資で7,200万円、運転資金で4,800万円です。
独立行政法人中小企業基盤整備機構の「小規模事業者持続化補助金」
小規模事業者持続化補助金は、個人や数人の従業員を抱える事業者を対象に、販路拡大や生産性向上に向けた取り組みを支援する補助金です。新たな販売促進ツールの導入や、オンライン化への対応など、事業の持続可能性を高めるための施策が対象となります。
地方自治体が提供する助成金・補助金
多くの地方自治体では、地域経済の活性化を目的として、独自の助成金や補助金を提供しています。これらは、特定の業種への起業や、女性起業家、若者起業家を対象としたものなど、内容は自治体によって様々です。地域に根ざしたビジネスを展開したい場合は、住んでいる地域や起業する地域の自治体が提供する支援制度を調べることが重要です。
集客方法は手段の数が重要
集客はビジネスの生命線です。集客ができなくなると、売上も下がっていきます。生活できないほど売上が下がってしまうと失敗になってしまいます。そこで、集客の安定化のためには集客手段を複数持つことが重要です。
例えば、Web広告やSNSを使ったオンラインの集客手段やチラシやダイレクトメールなどによるオフラインの手法、口コミや紹介などの人づてに集客する方法などがあります。ここで注意が必要なのはSNSなどのプラットフォームに依存した集客手法では、プラットフォームを運営する企業が倒産するなどを理由にサービスが継続できなくなってしまうと、自分のビジネスに集客ができなくなってしまうことです。
1つの集客手法に依存せず、複数の集客手法をもってリスクヘッジしていきましょう。
起業アイデアは事前に練ったらすぐ動く
残念ながら、脱サラ起業を考えている方の多くはアイデアが出てきても、実際に行動することは多くありません。せっかくのアイデアも市場に出して、反応を得ない限り良し悪しはわかりません。
最小限の準備をしたら、すぐに動き出すことで市場からフィードバックを得られ、すぐに改善することができます。
恋人や配偶者の理解を得る
起業は、家族やパートナーにも大きな影響を及ぼします。配偶者や恋人の支持と理解は、起業家にとって心強いバックアップとなります。ただし、中には「ドリームキラー」と呼ばれる、「あなたにできるわけない」などの成し遂げたい夢を否定的に捉えがちな人もいます。
パートナーとのコミュニケーションを大切にし、理解と支持を得るために、ビジネスプランや目標、そして直面するリスクについてオープンに話し合いましょう。互いの理解が深まることで、起業への道もよりスムーズに進むはずです。
脱サラ起業におすすめの仕事ランキング25選
次に脱サラ起業をするときにおすすめの仕事を25個ご紹介します。
物販・ネットショップ
物販やネットショップ運営は、安く商品を仕入れて、仕入れ値よりも高く売るシンプルなビジネスです。フリマアプリやネットショップ構築サービスを活用することで、誰でも簡単にオンラインでの販売を始めることができます。
トレンド商品の販売から独自のオリジナル商品の提供まで、幅広い選択肢があります。また、在庫リスクを最小限に抑えるドロップシッピングなど、さまざまなビジネスモデルを選ぶことが可能です。
Webライター
Webライターは、インターネット上の記事やコンテンツ制作を行う仕事です。パソコンとインターネット接続があれば、場所を選ばずに作業を開始できるため、初期投資が少なく自由度が高い職業として注目されています。
専門知識を活かした記事作成や、SEO対策を意識したコンテンツ制作が求められることが多く、スキルアップによって単価アップや仕事の幅を広げることもできます。また、経験を積むことで編集やディレクションへと活躍の幅を広げることも可能です。
Webデザイナー
Webデザイナーは、ウェブサイトやアプリケーションなどのビジュアルデザインを担当する仕事です。具体的には、広告用のバナーや電子書籍の表紙、ホームページのデザイン、ロゴの作成などが仕事としてよく募集されています。
デジタル化が進む現代において、その需要は高く、フリーランスとしての活動もしやすく、柔軟な働き方を求める人にとって理想的な職業です。
Webマーケター
Webマーケターは、インターネットを活用したマーケティング戦略を立案・実行する職業です。この仕事では、SNSや動画配信、SEO対策などを駆使してブランドの認知度向上や顧客獲得を目指します。デジタル化の進展に伴い、その役割はますます重要になっており、効果的なデジタルマーケティング戦略が企業の成功に直結する時代です。
SNS運用代行
SNS運用代行は、企業や個人のSNSアカウントを代わりに管理する仕事です。業務としてはコンテンツの企画・作成、投稿スケジュール管理、フォロワーとのコミュニケーション対応、そして効果測定と分析などがあります。
SNS運用代行の需要は拡大しており、InstagramやXなどのプラットフォームで活動をしていきたい企業からの需要が見込まれます。
動画制作・編集
動画制作・編集は、YouTubeやSNSなどでの動画コンテンツ需要の高まりに伴い、非常に需要がある仕事です。専門的な知識やスキルが必要とされますが、無料の編集ツールも多く、初心者でもスタートしやすい環境が整っています。
動画編集能力を高めることで、高単価の案件を獲得するチャンスも広がります。動画広告の制作からYouTuberの編集サポートまで、幅広い活躍が期待される職種です。
動画配信
動画配信者としての起業は、YouTubeをはじめとするプラットフォームで自身のチャンネルを持ち、内容によって広告収入を得ることが可能です。多くの脱サラ起業家がYouTuberとして成功していますが、収益化できるまで時間がかかります。
配信内容は多岐にわたり、顔出し配信だけでなく、イラストや商品紹介など、自分の得意分野や趣味を生かした形での配信が可能です。自分自身が楽しんで配信できるテーマを見つけ、継続的にコンテンツを提供することが成功の鍵となります。
コンテンツ販売
コンテンツ販売は、自作の記事、写真、イラスト、動画、教材などをオンラインで販売する活動です。デジタル化の進展とスマートフォンの普及により、この分野での起業は非常にアクセスしやすくなっています。
自身のウェブサイトやSNS、専門プラットフォームを通じて、クリエイティブな作品を世界中のユーザーに提供できます。自分の得意分野や情熱を生かして事業を展開できる点が魅力で、質の高いコンテンツ制作だけでなく、マーケティングも必要です。
プログラマー・ITエンジニア
ITエンジニアは、ソフトウェアやシステムの開発、設計、運用を担う専門職です。デジタル化の進展により、その需要は絶えず高まっています。プログラミング言語の習得から始まり、専門知識や技術スキルを身に付けることで、幅広い分野での活躍が可能になります。
ネックになるのは、プログラミングやクライアントとの折衝の経験が必要になることです。未経験から成功することは難しく、一度企業にエンジニアとして勤務することが最短経路かもしれません。
家事代行サービス
家事代行サービスは、令和に入ってから人気のある仕事で、忙しい人に代わって料理、掃除、洗濯などの家事全般を担うサービスです。特別な資格は必要なく、家事スキルを活かして起業することが可能です。
脱サラ起業で家事代行サービスを行う場合、フリーランスとして個人で活動する、あるいはフランチャイズに加盟して事業を展開する方法があります。共働き家庭の増加や、高齢者の生活サポート需要の高まりにより、今後さらに需要が見込まれる分野です。
飲食店
飲食店の起業は、カフェやレストラン、テイクアウト専門店など、様々な形態があります。近年はUber Eatsなどの宅配が増えたことで、テイクアウト専門店で起業する人が増えてきました。
立地選びや顧客ニーズの把握が成功のカギとなり、利益率の高さも大きなメリットです。初期投資は業態によって異なりますが、テイクアウト専門やキッチンカーなど、比較的少ない資金でスタートする選択肢もあります。
小売業
小売業は、スーパー、コンビニエンスストア、雑貨店、アパレルショップ、自動車販売などの事業のことを指します。フランチャイズ形態での展開が一般的で、充実した研修プログラムと開業後のサポートが魅力です。
初期投資は物件や什器、設備に必要ですが、フランチャイズに加盟することでブランド力を活用し、安定した運営が見込めます。また、リサイクルショップのように在庫を抱えずに始められる業種もあり、利益を出しやすいビジネスモデルも存在します。
宅配・物流業
宅配・物流業は、オンラインショッピングの拡大に伴い、需要が増え続けている業界です。運転免許さえあれば始められ、特別なスキルは不要で、安定した収入を見込めるのが魅力です。物流費用の上昇が予想される中、報酬の増加も期待できます。
塾の運営
塾の運営は、教育に情熱を持ち、学習指導に自信がある人に最適な仕事です。進学校や大学受験のサポートを求める学生は多く、教育への需要は引き続き高いです。個別指導塾から集団授業塾、自立学習型の塾まで、形態は多岐にわたります。最近ではオンライン上で勉強を教えるオンライン講師の需要が増えてきています。
少子化の影響を考慮し、成人向けの英会話やビジネススキル教室など、幅広い層を対象にした塾の開業も一つの選択肢です。
介護事業
介護事業は、高齢化社会の進行に伴い、需要が急増している分野です。介護分野での経験や資格を持つ人は、その知識を活かして起業することができます。
しかし、介護サービスを提供するには、国や自治体の定める厳しい基準を満たす必要があり、法人設立、適切な資金計画の策定、人員や設備の確保など、事前の準備が欠かせません。高齢者の生活を支える重要な仕事であるため、責任感を持って取り組む必要があります。
せどり
せどりは、低価格で仕入れた商品を仕入れ値よりも高く利益を得るビジネスモデルです。物販やオンラインショップと違う点としては、せどりは中古品を取り扱うことが一般的である点です。古本やブランド服、宝飾品などがよく扱われます。この方法では、インターネットのフリマアプリやオークションサイトが主な活動場所となります。
せどりでは市場の需要を把握し、利益が出る商品を見極める能力を磨く必要があります。トレンドを敏感に捉え、リサーチと情報収集に努めることが重要です。競争が激しい分野ではありますが、特別なスキルを必要とせずに始められるため、多くの人にとって挑戦しやすい起業です。
アフィリエイター
アフィリエイトは、自身のウェブサイトやブログ、SNSを通じて商品やサービスを紹介し、その成果に応じて報酬を得るビジネスモデルです。
報酬が得られるようになるためのポイントは、魅力的なコンテンツを作成して多くの訪問者を引きつけることにあります。始めは利益を出すのが難しいかもしれませんが、継続して質の高い情報提供を行い、集客能力を高めれば安定した収入が期待できます。
また、ブログは、自分の知識や経験、考えを記事や動画などのコンテンツにして世界に発信して収益化する方法です。人気が出れば、広告収入やスポンサー契約を通じて利益を得ることが可能になります。商品レビューや特定のテーマに特化したブログは、アフィリエイト収入に繋がりやすいと言われています。
ライバー
ライバーは、動画配信プラットフォームを利用して、自分の才能や専門知識をライブ配信し、収益化を目指す職業です。ゲーム実況、歌唱、専門的な知識提供など多岐にわたるコンテンツを通じて、見に来てくれた人を楽しませます。
収益源は広告収入、商品プロモーション、ファンからの支援などさまざまです。成功のためには、配信する内容の企画力や継続して発信する努力が重要です。
個人投資家
個人投資家としての起業は、株式や不動産など様々な資産を運用し、将来的な利益の確保を目指す活動です。副業で特に取り組みやすいですが、「起業した」とは感じにくいかもしれません。株式投資では企業成長の恩恵を、不動産投資では家賃収入や売却益を得ることが可能です。
しかし、どの投資もリスクを伴うため、市場の動向を理解し、適切な知識と分析が必要となります。投資は時間との勝負であり、継続的な学習と情報収集を通じて、安定した収益を追求することが求められます。
結婚相談所経営
結婚相談所経営
は、結婚を望む男女をマッチングさせる社会貢献性の高いビジネスです。未経験からでもスタート可能で、適切なフランチャイズ加盟を選ぶことで、スムーズに事業を開始できます。
この業界は粗利率が非常に高く、90%以上の利益率を実現することも可能です。在庫を持たないサービス型ビジネスであり、努力次第で高収入を得るチャンスがあります。
フランチャイズオーナー
フランチャイズオーナーとしての起業は、既存のビジネスモデルに加盟し、店舗運営を行う仕事です。経営戦略立案、本部との連携、サービス提供、在庫・資金管理、広告宣伝、従業員の採用・教育など、多岐にわたる業務を担います。
加盟することで、本部から経営サポートを受けられるものの、最終的な経営判断はオーナー自身が行うため、柔軟な対応能力が求められます。本部からのサポートと引き換えに売上の一定割合をロイヤリティとして支払い続けることがネックになります。フランチャイズシステムによっては、店長などの管理職を雇用し、一部業務を委託することも可能です。
農業や漁業などの一次産業
野菜や果物、花などの栽培、販売を行う農家や、漁業、酪農などの一次産業で起業する人もいます。自然の中で自由なワークスタイルを実現したい人にとって魅力的な選択肢です。体力と気力さえあれば、年齢に関係なく長く続けられる点が魅力です。
都市部から地方への移住が必要となる場合もありますが、サラリーマンとは異なる充実感や達成感を得られるかもしれません。地方の農家では60歳で若手と呼ばれる世界のため、定年を迎えても元気な人は挑戦してみるとよいでしょう
まとめ
本記事では、脱サラ企業の際の事業の選び方のコツや起業リスクと対処方法、おすすめの仕事ランキングなどをご紹介しました。いまはまだ脱サラしていない人にとって、一歩踏み出すための、きっかけになれば嬉しいです。
副業から始めてみたいと感じた方は、クラウドソーシングサービスの利用から始めてみることをおすすめします。